循環型産業の可能性

1.沖縄農業の方向性

2011年1月11日:琉球新報寄稿

s_oosirosensei 近年の沖縄農業は伸び悩んでいるが、その進むべき方向性について日ごろ考えていることをまとめてみたい。

沖縄の農業は1900年代の初期から2000年代初期の100年間に2回の大きな変化を経験している。

1回目の変化は、1895年から1905年の10年間にサツマイモが2・3倍も増加し、県民への食糧供給に貢献した。2回目の変化はサツマイモの面積が減少する中で、1955年から1965年の10年間で、サトウキビが2・7倍も増加し、国民が必要としていた砂糖の供給に貢献した。この2回目の変化が、現在までサトウキビ中心の農業となっている要因である。

このような農業の急激な変化は、新しい技術の確立と消費者のニーズに応えることができたときに起こると、私は理解している。近年の食の安全性に対する消費者ニーズの高まりは、沖縄農業が3回目の変化に直面していることを暗示している。

求められている新しい技術は、消費者が安全性を確認できるすべての情報の公開と、有機・無農薬農業である。この新技術が早急に定着し、より多くの農家が消費者の求める安全性の高い農産物を供給する生産体制を確立することが今後の沖縄農業の目指す方向性であると、私は予測している。

有機・無農薬農業は、現在広く普及している化学肥料と農薬を使う化学農業から有機肥料を使う有機農業への転換である。県内においても既に20年以上も前から有機農業を実践している農家もある。さらにキューバにおいては1991年から国策によって有機農業に転換して成功している。

この方向性が実現すると、沖縄の農産物やそれを原料とする加工品も大きな海外市場へ参入しやすくなるので、沖縄農業が飛躍的に発展するチャンスになるかもしれない。

(大城喜信(おおしろきしん)、農業コンサルタント)

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