循環型産業の可能性

5.数字で見る沖縄の農業

2011年3月8日:琉球新報寄稿

s_oosirosensei 沖縄の農業については、毎年詳しい統計数字が公表されている。

しかしながら、この数字からは農業関係者以外の県民には農業の基本的な姿は分かりにくい。

2003年の統計数字の中から県民の生活に密接な関係がある土地利用、生産額および土地生産性の3点に絞って説明する。

沖縄県で栽培されている作物はサトウキビ、野菜、花卉(かき)、果樹、葉たばこ、飼料作物、その他(米、サツマイモ、雑穀類)である。

耕地面積4万200ヘクタールに占める各作物の比率は、サトウキビ52%、飼料作物19%、野菜7%、果樹5%、葉たばこ3%、その他の作物4%である。なお、何も栽培されていない未利用地が8%となっている。土地利用の面から見るとサトウキビ中心の農業である。

食糧の確保から見ると、食糧となる野菜、果樹、米、サツマイモ、雑穀類の比率は16%で、残りの84%は間接的に食糧となるサトウキビと飼料作物、食糧にはならない葉たばこと花卉および未利用地である。

作物部門の総生産額571億円に占める各作物の比率は、サトウキビ30%、花卉25%、野菜22%、葉たばこ10%、その他の作物5%である。経済的視点から見ると、サトウキビ、花卉、野菜の3品目が中核的な役割を果たしている。

土地生産性の目安となる1ヘクタール当たりの作物別の生産額は、花卉1160万円、野菜と葉たばこはそれぞれ420万円、果樹280万円、サトウキビ84万円である。基幹作物であるサトウキビに対し、花卉は14倍、野菜と葉たばこは5倍、果樹は3倍の生産額となっている。未利用農地3300ヘクタールの80%に野菜を栽培すると110億円の生産額となる。地球規模の気候変動や不安定な国際情勢などから食糧危機が現実味を帯びる今日、サトウキビ農家の所得向上対策と農業構造の在り方が問われている。

(大城喜信(おおしろきしん)、農業コンサルタント)

PAGETOP
Copyright © よんき産業研究会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.